「SQL Server Express と ADO、Excel と VBA を使って課題管理表を作ってみよう」の全件表示ボタンをクリックしたときの処理について説明します。
コンテンツ
考え方
- シートにあるデータをクリアする
- データを全件検索する。ソート順は、No, ID の順とする
- レコードセットをシートに貼り付ける
- レコードの最大行を基準にし罫線を引く
プログラムのポイント
ここではExcelのVBAでプログラムのポイントになるところを特記します。全体についてはプログラム全てを最後に記述しますのでそちらを参照下さい。
B列の最大行
Dim i2 As Long ‘B列最大行数
i2 = Cells(Cells.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row
B列なのでCellsの右側は2、この数式を使うことで「指定した列」の下から上に「文字が入力されているセル」を探してその行の数を表示することができます。DEBUG.Print や MsgBox を使って事前に値を確認しておきましょう。この処理はワークシートを指定していないのでアクティブなシートが対象です。ワークシートを指定する場合はCellsの前にワークシートオブジェクトを指定する必要があります。
3行目から最大行までの削除
最大行数を i2 に代入し、
Rows(“3:i2”).Select
Selection.Delete Shift:=xlUp
全件を検索するSQL文
Dim TXT_SQ As String
TXT_SQ = ”SELECT No, 分類, 課題, 対応進捗, 担当者, 責任者, 更新日, 完了予定日, 完了日 FROM T_課題管理表 ORDER BY No, ID”
レコードセットをワークシートに貼り付ける
Do Until レコードセット.EOF ・・・ Loop を使います
i1 = 3
Do Until ADO_RS.EOF
:
Cells(i1, X).Value = ADO_RS(“XXX”)
:
i1 = i1 + 1
ADO_RS.MoveNext
Loop
罫線を引く
最終行を調べて範囲に Borders.LineStyle = True を設定します。
i2 = Cells(Cells.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row ‘B列最終行
Range(“B3:K” & i2).Borders.LineStyle = True
実際に作成したプログラム
Sub 全件表示_CLICK() ' 変数宣言 Dim i1, i2, i3 As Long 'カウンタ Dim ADO_RS As Object 'レコードセットオブジェクト Dim TXT_SQ As String 'SQL文 ' 過去データ削除処理 i2 = Cells(Cells.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row 'B列最終行 If i2 > 2 Then Rows("3:" & i2).Select Selection.Delete Shift:=xlUp End If ' データベース処理 Call connect 'データベース接続 TXT_SQ = "SELECT No, 分類, 課題, 対応進捗, 担当者, 責任者, 更新日, 完了予定日, 完了日 FROM T_課題管理表 ORDER BY No, ID" Set ADO_RS = CreateObject("ADODB.Recordset") ADO_RS.Open TXT_SQ, ADO_CN i1 = 3 Do Until ADO_RS.EOF Cells(i1, 2).Value = ADO_RS("No") Cells(i1, 4).Value = ADO_RS("分類") Cells(i1, 5).Value = ADO_RS("課題") Cells(i1, 6).Value = ADO_RS("対応進捗") Cells(i1, 7).Value = ADO_RS("担当者") Cells(i1, 8).Value = ADO_RS("責任者") If IsNull(ADO_RS("更新日")) Then Cells(i1, 9).Value = "" Else Cells(i1, 9).Value = CDate(ADO_RS("更新日")) End If If IsNull(ADO_RS("完了予定日")) Then Cells(i1, 10).Value = "" Else Cells(i1, 10).Value = CDate(ADO_RS("完了予定日")) End If If IsNull(ADO_RS("完了日")) Then Cells(i1, 11).Value = "" Else Cells(i1, 11).Value = CDate(ADO_RS("完了日")) End If i1 = i1 + 1 ADO_RS.MoveNext Loop ADO_RS.Close Set ADO_RS = Nothing Call disconnect 'データベース接続解除 ' 罫線を引く i2 = Cells(Cells.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row 'B列最終行 Range("B3:K" & i2).Borders.LineStyle = True MsgBox "処理が完了しました。" Cells(1, 1).Select End Sub
まとめ
SQL文で呼び出して Cells(Y, X).Value に代入すると文字型になるというのはやってみないと分かりませんでしたね・・・。
CDate関数を使って日付型に変換してから代入しました。
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